2018年1月9日火曜日

金とバフェットさん、投機と投資

2010年くらいでしたでしょうか。同僚が金を買っていました。FRBの金融緩和と、アメリカ政府の大量の金先物売りの反動で、これから金が上がると言っていました。金先物よりも金現物がこれから上がると言っており、金貨を見せてもらったこともあります。確かにそこから数十%上がって行きました。

一方で、2011年のAnnual Reportでバフェットさんは金保有に関する所感を述べています。

Berkshire Hathaway 2011 Annual Report (18〰19ページ)
http://www.berkshirehathaway.com/2011ar/2011ar.pdf

簡単に要約すると、金は工業や宝飾品として価値はあるが、保有するだけでは何も生み出さない。金全てを買うのと同じ値段で、アメリカの農地すべてとエクソンモービル(当時の時価総額最大の企業)が13個買える。何も生み出さない金を保有するより、何かを生み出せる後者の方を保有するのを好むということだそうです。

同じ理由でバフェットさんは、現金の保有も好みません。買収できる企業への準備や保険金の支払い分の現金以外は、バークシャーは資産を運用に回しています。バフェットさんに至っては、ほぼ99%の資産でバークシャー株を保有しています。

現金や金や仮想通貨を保有しても、それ自体は何も生み出しません。価値を生み出すものを保有することが長期投資の要になるとは思います。

短期トレードはそれとはまた別の理屈があるとは思います。

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