2018年7月10日火曜日

トランプさんの関税政策と頭の中

正直全然わかりません。

憲法上議論はあるみたいですが、関税は大統領が議会より優先的に決めているようですね。

大統領の通商交渉権限と連邦議会  滝井 光夫
http://www.iti.or.jp/kikan69/69takii.pdf

アメリカ大統領の最大の権限である米軍の指揮権をもって、北朝鮮と交渉し、ファストトラック法を基に、関税に関する大統領の権限を最大限いかして、支持率を上げようとしているんでしょうか。


中国への制裁関税は、産業スパイが酷い中国への制裁と、中国の産業の近代化を阻止しようという意図があるんですかね。新冷戦体制と言う人もいますが、今のところそんな感じですね。

なんだかんだで、軍事大国であったソ連・ロシアは結局、まともな自動車さえ作れていないですから、アメリカが、産業化する中国を警戒するのは当然だと思います。トランプさんが、自動車産業が安全保障上重要というのもそういう意味では正しいかもしれないですね。

中国としては報復関税なんかして、貿易戦争をしてもダメージの方が大きいでしょうから、北朝鮮を使って牽制するかもしれないですが、アメリカとしては中国産業の近代化を阻止したいでしょうし、なかなか折り合いはつかないかもしれないですね。

産業スパイをやめて、産業を自由化(民営化)して、為替も資本の移動も自由化して、関税も最低限にすれば、アメリカも納得するかもしれないですが、そんなことをしたら中国がより経済的に強くなりそうで、それはそれで、アメリカは許さないかもしれないですね。


あとは、規模は数千億円と小さいですが、EUと鉄鋼関税でも、もめているようですね。こちらは、何となくより有利な通商交渉への駆け引きといった感じでしょうか。


最後に、日本として一番気になるのは自動車への25%関税も安全保障上の脅威になれば、検討するみたいな発言を、トランプさんがしていることですかね。

「米・自動車関税に25%?の衝撃」(ここに注目!)2018年05月29日 (火)神子田 章博  解説委員
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/300/298366.html

アメリカの、自動車販売の4割が輸入車だそうなので、流石にトランプさんも簡単には関税を上げるのは難しいとは思います。アメリカ国民へはっきり見える形で、関税が負担になりますし、輸入車が値上げになれば国産車も品不足で値上がりするかもしれませんし。

貿易戦争自体が馬鹿げているのは、おそらくトランプさんとその周りの人もわかっているような気はします。(たぶん)

ただ、中国に対する危機感も同時に大きいのかもしれません。