2018年12月21日金曜日

経済の発展と貨幣の毀損、完全雇用を目指して

経済の発展に伴って、貨幣の価値はどんどん毀損されているんじゃないでしょうかと最近思っています。みんな、貨幣が大好きすぎて、何かペナルティが無いと、貨幣を持ちすぎてしまうのかもしれないですね。

流れとしては、

実物通貨→兌換通貨→信用通貨→短期0金利→量的緩和(長期0金利・中央銀行のバランスシートの拡大)→実質的なヘリコプターマネー(減税・赤字国債発行)→可能かはわからないけど最終的に無税国家

こんな感じですかね。

やはり、貨幣の価値を棄損させる政策は、敬遠されるというか、あまり、誠実な政策には見えないですよね。金貨の質を落とすとか、ただの紙切れにするとか酷いですよね。でも、これをやらないと、デフレの脱却は難しいのかもしれません。貨幣の供給を沢山にすれば、自然と貨幣の価値は毀損されていきます。やりすぎてしまうとインフレになってしまうので、やりすぎはダメです。

ただ、社会が成熟し豊かになればなるほど、矢印の右の方になっていくのではないでしょうか。お金持ちほど、お金を保有することを好みますから。お金を溜め込まれると経済自体が回らなくなります。

このような流れに、逆行しようと無理をすると、不必要な不景気を招いていることが多いと考えています。金貨を元の金の割合に戻すとか、金本位制に復帰するとか、0金利政策をやめるとか、そういうやつです。結局、そのような一見誠実そうな政策は、酷い経済不況を起こして、否定されてきました。場合によっては、中銀のバランスシートを削減する政策も、危険な可能性もあります。どの政策も、インフレの危険が見えてきた時点で、辞めればよいものばかりです。

単純に考えれば、インフレにならない限りは、最終的には無税国家を目指すようなベクトルに行くべきなんだと思います。人間や社会の進歩の最終形が、無税国家や働かなくても生活できる社会であることは荒唐無稽のようで、決して夢物語ではありません。

減税するというと、そんな政策はけしからん、政府はもっと財政を健全にすべきだという人もいると思いますが、減税してもインフレにならないのであれば、それは社会が豊かになって、無税国家へ一歩近づいている証拠です(たぶん)。インフレにならないぎりぎりまで減税や金融緩和を行って、雇用を最大化することこそが、社会を最も豊かにする一番の近道です(おそらく)。

完全な無税国家が可能かはわかりませんが、生産性が向上したり、社会的ストックが積みあがるにつれ、そのような方向に近づくのではないでしょうか。そういう、方向性があれば、何でもかんでも、元の状態に戻そうとする変なバイアスが減っていくのではないでしょうか。

パウエルさん、12月のFOMCでは金利の上昇に関してはハト気味でしたが、中央銀行のバランスシートの縮小に関しては、かなりタカ派で、市場の警戒も気にしていないようでした。まだ、インフレにほとんどなっていないのに、急激なバランスシート削減による金融緩和の縮小は経済に悪影響がないか心配です。




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